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RECOMMEND | TSDスタッフが今、気になるテキスタイルをご紹介

レコメンド 次の秋冬は”進化”した高級感&ナチュラル

TSDテキスタイルアドバイザー横井達也が、06-'07年秋冬のトレンドになりそうなテキスタイル5つをレコメンド。あまり市場に出回っていないトップ・トレンドの生地は、服作りの現場を知るパタンナー・金子奈緒美のイマジネーションをどうかきたてるのか。

生地だけ進化しても意味がない。縫製工場やパタンナーの技術も一緒に進化しないと形にならない。

次は、高級感のあるパイル物とは違う、”ナチュラル”なタイプの生地ですね。
テキスタイルプランナー 横井 達也 × パタンナー 金子奈緒美 横井:4つめは『ウォームリネン・スウェード』、5つめは『ウォームリネン・シルクネップ』です。
金子:秋冬用のリネン? 珍しいですね!
横井:夏の素材というイメージがあるリネンを、あえて冬にもってきたんです。
金子:今、ナチュラルさがファッションのテーマになっていて、シワ加工された生地が多く出てきてますもんね。

横井:そういう中で、ヨーロッパでは”清涼感”ではなく、”風合い”を出すためのリネンが注目され始めているんです。僕の長年の勘では、日本でも来年あたりから話題になりそうかなと。今、力を入れて開発中なんですよ!
金子:リネンはシャリシャリした風合いというイメージがあるけど、どちらもやわらかさがありますね。
横井:十分、秋冬素材としてイケる”あたたかみ”があるでしょ? コットンのシワはすぐクシャッと潰れてしまうけど、リネンは反撥性があってナチュラルなシワができる。そこが新鮮なんです。

『ウォームリネン・スウェード』はどんな特徴がありますか?
パタンナー 金子奈緒美 と ウォームリネン・スウェード 横井:スウェードタイプはリネン100%。起毛させてスウェード状にし、タンブラーワッシャーでもみ洗いしてあります。
金子:起毛するとリネンのシャリシャリ感がなくなる。だからクタっとした今風の”こなれ感”が出るんですね。
横井:麻糸には節があるから、起毛すると所々ムラがでて、それが「味」につながる。
金子:デザイナーさんが飛びつきそう。今までなかったですよね、こういうの。麻の起毛なんて見たことない! でも起毛すると繊維が弱るので、力が加わると縫い目が開いてしまって滑脱したり、裂けたりと大変なんですよね。
横井:タテ糸ヨコ糸がズレて開いてしまう「目寄れ」もありますね。そういうこととの戦いなんですよ、生地作りは。「こういう風合いを出すにはどうしたらいいか」と、常に機屋の技術者と相談しつつ、打ち込みの度合いを調整したり、糸と糸との相性を考えたりしながら作り上げていくんです。
『ウォームリネン・シルクネップ』は、よりあたたかみがある感じですね。
ウォームリネン・シルクネップ 横井:ウール・シルク混なんです。シルクも天然素材なので糸が均一ではなく、ところどころにネップ(=節)があります。それがあたたかみのある自然な風合いになっているんです。麻のシワ感は残しつつ、よりウールに近い。
金子:ウールだけでは絶対出ない風合いですよね。ざっくりしたところはツイードに近いけど、もっとカジュアルに着られる感じ。
横井:レディスでもいいけど、秋口にさらっとはおる男性のブルゾンやジャケットなんかにもいい。古着みたいに、こなれたいい感じになると思いますよ。
今回、金子さんが特に気になる生地はどれですか?
パタンナー 金子奈緒美 と ウォームリネン 金子:ウォームリネン・スウェード』『ウォームリネン・シルクネップ』を使ってみたいですね。裏地や肩パットが入らないカジュアルな感じにしたい。
横井:いいテキスタイルはどんどんイマジネーションを刺激するよね(笑)。
金子:裏地はロックで始末するのではなく、よくメンズ・シャツの脇に使われているような、縫い代が外に出ない「折り臥せ縫い」がいいかな。パイピングの配色で遊んだりしても面白そう。ただ、裏地をつけないものは縫製にも技術がいるんですよ。生地がどんどん進化していくから、工場もついていくのが大変でしょうね。
横井:そう。生地だけ進化しても意味がない。縫製工場やパタンナーの技術も一緒に進化していかないと形にはならない。ちなみに、このウォームリネンは秋口くらいにピッタリの素材ですが、いま防寒になるような麻混の生地も開発中なんです。これから世界中に登場するトップ・トレンドの生地がデポにもどんどん登場しますよ。
金子:期待してます!
Profile
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テキスタイルプランナー 横井 達也
横井 達也
テキスタイルプランナー
テキスタイルのデザイン、企画、デザイナーへのアドバイスまで行う万能プランナー。テキスタイルメーカー勤務後、アパレルデザイナーに転身。フリーランス独立後は、自身のブランドで個展も開催。この2月には世界最大の生地展示会「プルミエール・ヴィジョン」に足を運び、世界中のオン・トレンドをデポに反映したいと張り切っている。
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パタンナー 金子奈緒美
金子奈緒美
パタンナー
短大の家政科を卒業後、トゥモローランドに入社。1年半のショップ勤務中にバンタンデザイン研究所でパターンを学んだあと、「ballsey」「GALERIE VIE」などで13年間パタンナーを務める。04年9月に退社し、現在はフリーで活躍中。エレガントかつシャープなラインを得意としている。ポツポツ増え始めた秋物の製作に追われる日々。
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